アウェアネスアート~アウェアネス

「アウェアネス」の向かう世界

現実が揺らぐ瞬間

 ある編集者の話です。

「風の又三郎を読んでから東北へいくと、

旅の仕方、東北の風の感じ方が変わります」

 

風の又三郎は、現実世界と土着信仰のはざまを描いた、不思議な気配をもった作品です。

たしかにこの世界観にふれてから東北に赴けば、想像力が刺激されて、

今までの自分の中になかった見え方や考え方、感じ方が変わっていく、

あるいは心の奥深くに埋もれ、忘れていた何かを想い起こすかもしれない。

 

一口にいえばそんな何か、

自分の感覚や知覚、認識が変わるきっかけを

探し続けているのがアウェアネスアート®研究所です。

 

 

「マトリックス」という1999年に大ヒットした映画があります。

その映画の登場人物たちは、現実の世界と夢の世界を行き来しています。

 

映画の冒頭シーンで主人公のNeoは、

自宅のパソコンモニターに現れる文字に気づきます。

 

Wake up,Neo・・・

Knock,Knock,Neo.

 

「目を覚ましなさい、違う現実というものがあるんだよ」

 

 

知覚の扉の向こうへ

この映画について思想家のケン・ウィルバーはこう語っています。

「世界的に蓄積された知性に共通のモチーフは、現世界は幻影で我々は覚醒できるというものだ」

 

古来からこうした、

【人間は普段、眠った状態で生きているが気づいていない。それに目覚めること】

という教えは洋の東西にかかわらず、宗教の教えや神秘主義思想、哲学のそこここに登場しているのです。

 

イギリスの詩人ウィリアム・ブレイクの詩にも

「知覚の扉の曇りをぬぐい去れば、

人間の目にすべてはありのまま、無限に見えてくる」

とあります。

 

ぼくは宗教、特に宗教組織はあまり好きではないのですが、

宗教や神秘主義思想や中に人間の意識の本質が内包されているのならば、

避けずにリサーチしたい。

 

なぜなら「意識の本質」というものは、

けっして宗教や神秘主義思想の専売特許ではないはずだからです。

 

 

 

「人の意識の本質と働き」の深みへ

アウェアネスアート®研究所では、

こうした意識状態に変化を起こす現象や方法論について

研究しています。「人の意識の本質と働き」のリサーチです。

 

その対象は広範囲です。

神秘主義や錬金術、シャーマニズムなどは、

埋もれてしまいがちな智慧の宝庫ですが、対象はそれだけではありません。

たとえばトランスパーソナル心理学、ユング心理学、哲学や思想、

身体感覚としての武術などなど、多岐にわたります。

 

これらにスポットライトを当てて、あらたな視点から眺めてみる。

今までの自分の中になかった見え方や考え方、

感じ方があらわれ日常にゆらぎをもたらしていく。

 

【世界を違う角度から眺めてみよう!】

これがアウェアネスアート®研究所の提案です。

 

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アウェアネスアート®研究所主宰 新海正彦